商品戦略

資格を取っても意味がない理由

起業初期に資格を取ってはいけない理由

先日、こんな方とお話する機会がありました。

「僕、会社をやめて起業したので◯◯の資格を取っています」

 

もしかするとこの記事を読んでいるあなたも、

「起業するには、何らかの資格を取ったほうがいい」
「もっと上の資格を取れば、人に教えられてもっと収入が増える」

と思っているかも知れません。

 

実は、会社をやめて起業した人が陥りやすいワナの1つが、『資格を取ること』だということをご存知でしたか?

「資格を取ればこれくらいの収入になる」と思って、たくさんのお金と時間を費やし た結果、貯金が底を尽いて破綻してしまった人が大勢います。

この記事をお読みいただいているあなたにはそんな失敗はしてほしくないので、次の2つのテーマについてお話します。

  • 『資格を取る』という考えが危険な3つの理由
  • 資格よりも◯◯のスキルを身に着けよう

収入を上げるために資格を取ろうとしていた方は、ぜひ読んで心に留めておいておいてください。

あえて言おう!起業初期に資格を取ってはいけない3つの理由

理由1:国家資格以外には価値がないから

世の中には、評価される資格と、評価されない資格の2種類があります。

『評価される資格』とは、ほぼ“国家資格だけ”と思っていだいて損はありません。

一方で『評価されない資格』とは、民間資格のほとんどがこれに分類されます。

例えば、

『〇〇協会認定 ◯◯セラピスト』
『〇〇協会認定 エバンジェリスト』

といった豪勢な名前が付いていると、さもその資格を取れば評価され、収入につながるように見えますが、実際のところビジネスはそんなに甘くはありません。

TOEIC、FP検定といった有名な資格ならまだしも、整体・セラピスト・占い・タロット・鑑定系の資格のほとんどは高額(100万円以上するものもある)な割に、誰からも評価されないのがオチです。

はっきり言ってないほうがマシな資格です。そんなお金と時間があるなら、ぜひとも、自分で『すごそうな名前の協会』を作り、資格を発行する側になって収入を得てください。

(そんな無価値なビジネスはしたくないですけどね)

理由2.許可がいると思っている“奴隷思考”だから

もしあなたが、すでにどこかの協会に入っていて、

「この資格を取ったら仕事ができる」
「このお墨付きをもらったら、教えてもいい」

などと、なんとなくでも思っているとしたら、すでに典型的な奴隷思考です。

会社員時代はそれで良かったかもしれません。組織のルールがありますからね。

でも起業したのなら、そんなルールは一切なくなり、すべて真逆になります。

会社員(パート含む) 起業家
ルール 会社のルール 自分のルール
許可・事前報告・誰かへの相談 必要 不要
責任を取る人 他人(会社・株主) 自分
リターンを得る権利 他人(会社・株主) 自分
取るべき資格 会社が決める 自分が決める
常識の種類 社会的な常識 自分の常識

誰かに資格を与えてもらう、誰かに「教えていい」と許可をもらう・・・

そういった『条件付きでなにか出来る』という考え方は一文の得にもならないので、今すぐに捨ててください。

理由3.マーケティングを度外視しているから

起業して収入を得るためには資格そのものではなく、マーケティング力(=売るスキル)が必要です。

中には、資格を取って稼いでいる人はいるものの、それは『売るスキルがあるから』であって、資格がある・ないはあまり関係ありません。

あなたの知らないところでは、資格はたくさん取ったのに『マーケティング』ができていないせいで全く稼げていない人が続出しています。

ぜひ資格を取るよりもまず『マーケティング力』ということを理解しておいてください。

理由4.起業家ではなく“カモ”になっているから

あ、4つ目の理由もありましたね。

資格が必要だと思い込まされて、『◯◯協会』みたいたところに大金を払っている時点で、起業家ではなく、お客になっているということに早く気づいてください。

言い換えれば、起業家気分を味わっているだけの、“良質なカモ”ということです。

起業とは『お客さんを迎えてあなたが収入を得る』ことであって、何も『あなたがお客さんになって起業気分を味わうこと』ではないんです。

資格は取っても良いが、条件付きで

それでも、どうしても、

「今できることが何もないので、何か1つでも学びたいんです」というのなら、資格を取ることは入り口としてはアリだと思います。

ただし条件があります。それは、

  • 資格に投じた金額以上を、マーケティング力にも投じること
  • 資格に投じる金額の上限を決めて守ること

この2つです。

もし、資格に50万円使ったとしたら、『マーケティング』には50万円以上を投資してください。

また投資する上限金額を決めておいて、それ以上は、金額分を回収できるまでは学ばないようにしてください。そうしないと、全財産を持っていかれてしまいますよ。

※中級・上級と進むにつれて莫大な金額がかかるものもあります。ご注意くださいね。

【まとめ】資格よりもマーケティング力を身に着けよう

民間資格のほとんどは価値がないこと、そして、起業初期に必要なのは『マーケティング力(=売るスキル)』ということを知っておいてください。

資格を取れば評価されると思うかも知れませんが、協会の外に1歩出れば、誰も知らないガラクタです。踊らされないようにしましょう。

もしも「どうしても資格を取りたい」のなら、必ずその金額以上を『売るスキル』に投資することが大切です。そうすれば、取った資格でお客さんを集めて、収入につなげることができます。

 

なお「自分には大したスキルはない」と思っている方でも、今あるスキル・経験から売れる商品ができるケースはたくさんあります。

※そもそも「大したことのない人」に今まで出会ったことはありません。

自信をもってくださいね!

 

自分の経験・スキルの中から売れるものを見つける方法については、こちらの記事をお読みください⇨自分の“圧倒的な強み”を見つけるヒント

 

売れるブログ・ホームページの専門家
滋賀・京都 ホームページ制作ユーズアイ
木村 太一

【客単価を上げる方法】「クロスセル」「アップセル」「ダウンセル」「パッケージセル」について解説

「クロスセル」「アップセル」「ダウンセル」「パッケージセル」という言葉を聞いたことはありますか?

マクドナルド、レストラン、家電量販店、Amazonなど、幅広い業界で使われている売上アップのための方法です。

ぜひこの記事でそれぞれの意味と使い方について知り、売上アップに役立ててください。

※値上げする方法については、心理学を駆使して“商品単価”を5倍アップに成功した7つの方法をご覧ください。

客単価を最大にする4つの方法

1.クロスセル

クロスセルとは『ついで買い』を促すこと。

購入を決断していただいた直後、別の商品も併せて買ってもらうことで、販売単価をアップする方法です。

マクドナルドの事例

マクドナルドは、お客様がハンバーガーを注文した直後に、たった2秒、「ご一緒にポテトはいかがですか?」という声かけをするだけで、売上を大きく伸ばしました。

Amazonの事例

Amazonなどのネットショッピングでは、カートに商品を入れた直後に、「こちらの商品も買われています」というメッセージが出てきますよね。

カートに入れるボタンを押した時点で、購入することをすでに決断しているので、これもクロスセルにあたります。

クロスセルが効果的な理由

クロスセルが売上アップにつながる理由は、人間の心理にあります。

人は購入するかどうかを決断するとき、多くのエネルギーを消費します。

その上で購入を決断したときは、「お財布の紐を開く気持ち」になっていて、そのタイミングで「これも一緒に買いませんか?」と提案するわけですから、買ってもらえる確率が高まります。

しかも、ほぼコストゼロでできます。

2.アップセル

アップセルとは、買おうとしていた商品よりも上位の商品を選んでもらう方法です。

家電量販店の事例

10万円のパソコンを買おうとしている人に、「こちらのパソコンのほうがサクサク動きますよ」とオススメするパターンです。

アップセルが効果的な理由

「せっかく買うのなら、良いものを買いたい」という気持ちに訴求するので、購入を決断する前の「比較検討段階」に効果があります。

高い商品と、安い商品を同時に見せて比較して、「こちらのほうがオススメ」と伝えるだけなので、そこまで手間はかかりません。

丁寧なヒアリングやわかりやすい商品説明など、お客さんとの綿密なコミュニケーションが鍵を握ります。

3.ダウンセル

ダウンセルとは、本命商品よりも低価格なものをオススメする方法です。

家電量販店の事例

どうしても予算が足りない、と言われたときに、「1つ前のモデルでしたら、予算内には収まりますがいかがでしょうか?」という提案をします。すると、最新型に比べて少し機能は劣っていたとしても、予算内に収まるということで買ってもらえる確率がかなり上がりますよね。

お店側としても、廉価版の商品があれば、それをおすすめすればよいだけなので、手間もかかりません。

ダウンセルが効果的な理由

希望商品と予算が合わないときに有効です。

ダウンセルをすることで、「予算が足りないから、買わない」という、“売上ゼロ”を回避できます。

その上、お客さんになっていただくことで、リピート購入など次の購入機会にもつながるので一石二鳥です。

4.パッケージセル

パッケージセルとは『まとめ買い』のことで、複数の商品をセットにして販売する方法です。

ヨドバシカメラの事例

先日、ヨドバシカメラに立ち寄ったとき、新生活応援3点セット=「冷蔵庫」「洗濯機」「電子レンジ」というキャンペーンがありました。別々で買うよりお得です。

レストランの事例

ステーキセット=「ステーキ」「ライス」「スープ」「サラダ」というように、相性のよい商品や関連商品をセットにして販売します。

パッケージセルが効果的な理由

パッケージセルをすることで、すべての商品を買いたいと思っている人にとって、1つ1つ買うよりお得になるというメリットがあります。また注文も1回で済むので楽ちんです。

一方で、お店側にとっても、「1つしか買われない」くらいなら、少し値引きしてでも3つ買ってもらったほうが、トータルの売上額は上がるというメリットがあります。

すでにある商品・サービスをセットにするだけなので手間はかりません。

パッケージセルの注意点

パッケージセルには注意点もあり、

  • すべてほしい商品であること
  • すべて揃えることに意味があること
  • 1つずつ買うよりお得感があること

この3つのポイントを押さえていないと、割高感を感じられてしまい逆効果。

見込み客が求めているのは何か?
これまでどんな商品が一緒に買われてきたか?

しっかりリサーチして、見込み客の気持ちになって、パッケージセルを導入しましょう。

【まとめ】4つの販売方法を取り入れて、客単価UP・売上UPしよう

「クロスセル」「アップセル」「ダウンセル」「パッケージセル」

これらの販売方法を取り入れることで、客単価を上げ、ビジネス全体の売上を伸ばすことが可能です。

ただし、これらをすべて使おうとするのではなく、お客さんに合わせて、シチュエーションに合わせて、適切に活用するのがポインです。

売上アップに大きな効果がありますので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

売れるブログ・ホームページの専門家
木村太一